データマネジメントとは? データを使える状態に保つ
データを集めただけでは、安心して使えるとは限りません。意味が分かり、目的に合う品質があり、必要な人が適切に使える状態に整えることから学びます。
新ITパスポート試験のシラバス案 Ver.0.1 に沿った学習ガイドです。試験制度・出題範囲は確定前で、今後変更される可能性があります(2026年9月22日確認)。本記事の説明と例はITパスポート 完全攻略独自のもので、IPAの公式解説ではありません。
このページはITパスポート試験の一分野の解説です。別の試験区分である「データマネジメント試験(仮称)」の試験対策ガイドではありません。
集計を始める前にも、やることがある
A社の2つの店舗が売上表を持ち寄ったとします。一方は税込、もう一方は税抜で、同じ「売上」という列名を使っていました。そのまま合計すると、比較の条件がそろいません。
このとき必要なのは、計算式の工夫だけではありません。列の意味を確かめ、扱う単位や条件をそろえ、以後も迷わず使えるように説明やルールを整えることです。こうした継続的なデータの扱いを考えるのが、この分野の入り口です。
似た用語は、目的で見分ける
| 用語 | 注目すること | 具体例 |
|---|---|---|
| データガバナンス | 誰がルールを決め、責任を持つか | 顧客情報の更新責任者と、利用できる目的を決める。 |
| データ品質管理 | 目的に使える品質が保たれているか | 住所の入力漏れや重複、古い情報を見つけ、扱いを確認する。 |
| メタデータ管理 | データの意味や条件が分かるか | 売上金額の単位、税込・税抜の区別、更新日時を説明する情報を整える。 |
| データリネージ | どこから来て、どう加工されたか | 元の販売記録から月次集計表に至る加工の経路を記録する。 |
ガバナンスは方針や責任のあり方に注目します。日々の管理では、その方針に沿ってデータの点検・修正・説明の整備などを行います。役割は違いますが、互いに関わる活動です。
データライフサイクルを、ひとつの記録で考える
注文の記録が作られた後をたどってみましょう。「生成 → 保管 → 処理 → 活用 → 廃棄」という見方を使うと、どの段階で何に気をつけるかを整理できます。
- 生成:注文日時・商品・数量を記録する。入力時点で必要な項目が欠けていないか確かめる。
- 保管:必要な担当者が安全に使える場所に保ち、アクセス権やバックアップを管理する。
- 処理:単位や形式をそろえ、分析の目的に合う形へ加工する。
- 活用:集計結果を見て、仕入れや配送の改善を考える。
- 廃棄:保存の必要性や定めた期限を確認し、不要になった記録を適切に消す。
実務では、使いながら修正・再加工することもあります。順番だけを暗記するより、各段階の目的と、誰が責任を持つかを説明できるようにしましょう。
練習問題では、何を判断するか
- 値が間違っているのか、値の意味が説明されていないのか。
- 日々の修正作業が必要なのか、組織としてルールや責任を決める必要があるのか。
- データの所在を探したいのか、加工の経路をたどりたいのか。
同じ売上表でも、困りごとが変われば必要な対応も変わります。解説を読むときは、用語の定義とともに「何を解決するための活動か」を確認してください。
データを判断に生かす姿勢については、マインド・スタンスのガイドも参考にしてください。
試験制度の公式情報
分類や用語の範囲は、IPAが公表しているシラバス案で確認できます。受験日程などの最新情報も公式案内を確認してください。